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疋田産業株式会社


第一営業部 一課 担当課長
森下 雅也さん

【PROFILE】
石川県出身 四年制大学文系学部卒 入社10年目

<企業データ>
疋田産業株式会社
【本社所在地】
金沢市若宮町ホ36番地
【代表者】
取締役社長 疋田 正一
【設 立】
1950年
【従業員数】
80名(18年11月現在)
【事業内容】
北陸でも最大手の工業資材専門の商社のひとつで、各種機械製品の素材・部品から制御機器に至るまで、幅広く取り扱っている。顧客の生産管理・在庫管理・商品開発などをも見据えた技術や情報を、新たな付加価値として提案している。

◇現在の仕事内容およびこの会社を選んだ理由
 森下さんが担当しているのは営業の仕事である。焼却炉など環境関連設備を取り扱うメーカーとの取引を主に担当している。普段の業務は取引先との交渉や新しく仕入れる商品の検討、扱う商品一つひとつの機能・長所の把握などである。担当する分野がいくつかに分かれているものの、コンピューターに登録している商品数は十万点を超えるというから、商品把握だけでも骨が折れそうである。
 そんな森下さんは、はじめは営業とは別の進路に進もうと思っていたそうだ。ではなぜ疋田産業の営業を選んだのか。「子どもの頃、プラモデルが好きだったんです。機械をいじるのも好きだったけど、かといって自分はそんなに器用でもないからプロを目指すのは無理だと思って」。それでも機械が好きだから、好きなことに関われるこの仕事を選んだのだと語ってくれた。

◇仕事のやりがい・難しいところ
 やりがいを感じるのは、やはり受注がとれたとき。顧客のニーズはケースバイケースで、その時々で求められてくるものも違ってくるので、柔軟な対応が求められるのだ。それに対して自分の商品知識やコミュニケーション能力を駆使して応じなければならないが、それをお客さまに認めてもらえたときが一番嬉しいのだそうだ。
 また、難しいところは、顧客とのコミュニケーションである。受注をとるということはお金が動くことでもある。顧客側もそれなりの権限を持った人が応対に当たる。そのため、ちょっとしたことから信用を失って取引中止ということもありうる。細心の注意が必要な、気の張る仕事であることがうかがえる。

◇この仕事に必要なこと
 何よりもまず人間力が重要である。これがないとコミュニケーションもうまくいかないし、顧客の信用を得ることは難しい。それに顧客との信頼関係を築けると、普段は教えてもらえない情報などを教えてもらえる場合もあるという。また、商社は仕入先のメーカーとのやり取りもある。そちらとも信頼関係がしっかりとしていなくてはならない。
 また、自主性や積極性も必要な要素のひとつ。特に営業は人とのコミュニケーションが多い分、最低限のマニュアルしかなく、自分で判断することが多いからである。背負う責任もその分大きくなってくるが、達成感も大きいものとなる。
 出身学部については、特に工学部が有利などのことはないという。実際、疋田産業の営業部の6〜7割は文系出身なのだそうだ。たとえば一口に工学部と言っても専門分野は多岐に分かれているので、大学で学んだ専門知識が実際に役に立つとは限らず、必要な知識は入社後でも充分に身につけることができるということである。退社時刻後、有志で集まって勉強会を開いたり、専門知識を持っている取引先の社員の方を招いたりなどの活動もおこなわれているそうだ。

◇今後の展望
 北陸の製造業を支える商社として貢献してきた疋田産業であるが、今後の展望はどのようなものなのだろうか。
 森下さんは、「"疋田産業に任せれば大丈夫"と思われるような会社に育てたい」とおっしゃった。なるほど、会社としては受注がたくさんとれるからかと一瞬思ったが、顧客側にもメリットはちゃんとある。それは、部品の受注をひとつの会社に集めることで納期の問い合わせや注文を一回で済ませることができるということである。もしひとつの商品を作るのに何社にも部品を発注していたら、納期のずれが一日出てくるだけで製造工程もストップしてしまい、納期そのものをも圧迫してしまう。そう考えていくと、一社に受注を集中させることは商社にも製造業者にも、その先の販売店や消費者にも利益があることになる。


インタビューを終えて

 森下さんは働きながら空気圧技能士という国家試験に挑戦し、見事1級を獲得したそうだ。私はわけもなく「資格をとらなければ就職に不利だ」「会社に入ったら仕事ばかりで何もできなくなる」と考えていたが、それを改めなければならないと思った。
 実は森下さんは、取材日の明け方に娘さんが生まれたのだそうだ。そんな話も交えつつ、気さくにさまざまな話をしてくださった。私も将来、あんなにイキイキと自分の仕事について語れる人になっていたいと思う。
【担当記者】金沢大学経済学部2年


<他の学生記者の感想より>
 取締役の疋田弘一さんにも少しお話をうかがうことができた。疋田さんがこの仕事をしていて嬉しいと思うのは、取引先の商品を増やしたとき。単純だが、それだけ難しいことなのだと思う。
 そして、商売は人と人。その会社とどういうお付き合いができるか、ただ単なる性能・品質で決まるのではなく、人に理解させる力、人間力。そうしたものが活きる場だと語ってくださった。
 人を相手にしての商売。メーカーの考えとお客さまの気持ちを考慮しながら、双方満足のいくように折り合いをつけていく。難しくもあるが、人の温かみを感じることのできる職場でもあると思った。疋田産業さんはこのように実際に感じてみなければわからない職種で個人に任せつつも責任は上が持つという、慣れながら少しずつ成長させていこうという雰囲気を感じた。(金沢大学工学部2年)

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